「任意整理中だとマイカーを買うのは無理かな・・」
「カーローンの審査なんて通るわけがないし・・」
任意整理は借金問題の解決手段の一つですが、その間や完了後に新たなローンを組むことは難しくなります。特にカーローンは大きな金額が動くため、金融機関は厳しい審査を行います。
ですが、任意整理中でもカーローンに通過した人の成功例も存在します。
この記事では、どうしても車が必要な人に向けて、任意整理中でもカーローンに通るための方法について解説していきます。
任意整理のデメリットについては、以下の記事でも詳しく解説しています▼

目次
任意整理中にカーローンを組むのが難しい理由
ここでは、任意整理中にカーローンを組むのが難しい理由について詳しく説明します。
なぜ任意整理中はカーローンの審査に通りにくいのか、カーローンの審査基準や任意整理が信用情報に与える影響について詳しく見ていきましょう。
信用情報機関に事故情報が登録されるため
任意整理とは、弁護士や司法書士が債権者と交渉し、借金の減額や返済期間の延長を図る手続きです。
この過程で信用情報機関に「事故情報」が登録されます。事故情報とは、債務整理や延滞などの履歴を指し、これが記録されることで「ブラックリスト入り」と呼ばれる状態になります。
信用情報機関は、個人の信用情報を収集・管理し、その情報を金融機関などに提供します。
任意整理完了後も、この事故情報は一般的に5年間(信用情報機関によっては最大7年間)記録され続けます。この間、新規のローン審査では不利となり、特にカーローンのような高額ローンは通過が困難です。
したがって、任意整理が行われ、そのことが信用情報機関に登録されると、新たなローンを組むことは難しくなります。
事故情報が消えるまでの期間
信用情報機関ごとの事故情報登録期間は以下の通りです。
信用情報機関 | 事故情報の登録期間 (任意整理完済後) |
---|---|
CIC (シー・アイ・シー) |
5年 |
JICC (日本信用情報機構) |
5年 |
KSC (全国銀行個人信用情報センター) |
7年 |
この期間中は新規借入が困難ですが、事故情報が削除されればローン審査への影響は軽減されます。
任意整理後5年間は新たなローンを組むことが難しいと考えておくことが重要です。
カーローン審査基準と信用情報の影響
カーローン審査では申込者の信用情報が重要視されます。信用情報には過去の借入履歴や返済状況が記録されており、金融機関はこれを基に返済能力を評価します。
任意整理による事故情報がある場合、返済能力への懸念から審査を通過することが難しくなります。
ただし、審査基準は金融機関ごとに異なるため、収入や勤続年数など他の要素が評価されれば、例外的に審査に通る可能性もあります。
金融機関は信用情報機関に照会することで、申込者の信用力を評価しています。
任意整理中でもカーローンに通った例
任意整理中だからといって、新規のカーローンが必ず通らないわけではありません。個人の信用情報や返済状況、収入などを総合的に判断した結果、審査に通過するケースもあるのです。
カーローンを組むことは難しいと一般的には言われますが絶望的なわけではありません。以下では、任意整理中にカーローン審査に通った例について詳しく解説します。
自社ローンなら可能性がある
自社ローンとは、中古車販売店などが独自に提供するローンのことで、金融機関を介さないため審査基準が柔軟です。
任意整理中であっても、安定した収入があることを証明できれば、自社ローンの審査に通る可能性があります。また、信頼できる保証人を立てることで審査通過の可能性が高まる場合もあります。
ただし、自社ローンは銀行系ローンと比べて金利が高めに設定されていることが多いため、総返済額が増える点には注意が必要です。
自社ローン利用時の注意点
自社ローンを利用する際には以下の点に注意してください。
複数の販売店を比較する
自社ローンを提供している販売店ごとに条件や金利が異なるため、自分の状況に合ったものを選ぶ必要があります。
返済計画を確認する
任意整理後の返済計画と並行して新たなローン返済を行うため、無理のない計画を立てることが重要です。
保証人に配慮する
保証人を立てる場合、その人への負担や責任について十分な説明と同意を得る必要があります。
審査が通りやすい具体的なサービス名は?
自社ローンを使って任意整理中でもカーローンの審査に通った事例があるのは事実ですが、具体的な会社名やサービス名は公表されていないことが多く、ここで特定の販売店名をお伝えすることは控えさせていただきます。
ただ、GoogleやYahoo!で「自社ローン」と検索すればたくさんのサービスが出てきます。
自社ローンの利用を検討する際は、複数の中古車販売店に相談し、それぞれの審査基準を確認することをおすすめします。その上で、自身の状況にマッチした販売店の自社ローンを選ぶとよいでしょう。
銀行系カーローンやディーラーローンは厳しい
一方で、銀行系カーローンやディーラーローンは信用情報を重視するため、任意整理中の審査通過は非常に難しいとされています。
これらのローンでは、信用情報機関への照会によって任意整理の履歴が確認されるため、返済能力に対する懸念から否決されるケースがほとんどです。
特に銀行系カーローンは金利が低いメリットがありますが、その分審査基準が厳格です。また、ディーラーローンも同様に信用情報を確認するため、任意整理中の利用は困難です。
安定した収入があることや信頼できる保証人を立てることができれば、ローンの審査に通る可能性はゼロではありません。
任意整理中にカーローンが通った人の体験談
ここでは任意整理中にカーローンが通った人の体験談を紹介します。
中古車販売店の自社ローンで審査に通過
- 名前:山田太郎(仮名)
- 年齢:35歳
- 職業:会社員(営業職)
- 勤続年数:7年
- 年収:450万円
- 家族構成:妻(専業主婦)と子供2人の4人家族
- 住まい:賃貸マンション(家賃8万円)
山田さんは任意整理を開始してから3年が経過し、営業職の仕事で必要不可欠な車の買い替えを検討していました。
しかし、任意整理中であるため通常のカーローン審査には通らないと考えていました。そこで、中古車販売店が提供する「自社ローン」を利用することにしました。
結果として、ローンの審査に通過し、車を購入することができました。
任意整理を始めて3年が経ち、そろそろ車を買い替えたいと思っていました。しかし、任意整理中だと審査に通らないだろうと不安でした。
ディーラーに相談したところ、自社ローンなら審査に通る可能性があると言われました。実際に申し込んでみると、なんと審査に通ってしまいました!
自社ローンの金利は少し高めでしたが、任意整理中でもローンを組めたことに感謝しています。審査時は任意整理の経緯をしっかり説明し、現在の収入証明を提出しました。
任意整理中でも、諦めずに自社ローンを探してみる価値はあると思います。
出典:当サイト実施のヒアリング調査より
審査通過のポイント
- 任意整理の経緯を正直に説明
- 安定した収入証明書を提出
- 信頼できる保証人を立てた
カーリースで新車に乗れた例もある
任意整理中でもカーリースを利用できた事例もあります。一部のリース会社では、自社独自の審査基準を採用しており、信用情報機関への照会を行わない場合があります。
そのため、安定した収入や支出バランスが確認できれば契約できる可能性があります。ただし、月々の支払いはカーローンより高くなる傾向があります。
以下は、任意整理中ながらカーリースで新車に乗ることに成功した人の体験談です。一つの選択肢としてご紹介します。
任意整理を始めて2年、どうしても車が必要な状況になりました。カーローンは無理だろうと思い、カーリースの審査を受けてみることにしました。
某大手カーリース会社に申し込んだところ、なんと審査に通過!毎月の支払いは少し高めですが、任意整理中でも新車に乗れるようになりました。
カーリースの審査では、現在の収入と支出のバランスを重視しているようです。任意整理の経緯も正直に伝えましたが、前向きに受け止めてもらえました。
任意整理中でもカーローン審査に通るためのポイント
任意整理中であっても、条件次第ではカーローン審査に通る可能性があります。以下では、任意整理中の方がカーローン審査に通るための具体的なポイントを解説します。
信頼できる自社ローンを選ぶ
先述した通り、自社ローンは中古車販売店などが独自に提供するローンで、金融機関を介さないため審査基準が柔軟です。
任意整理中の方でも安定した収入がある場合や返済計画が明確であれば、審査に通る可能性があります。
ポイント
- 過去の借入履歴よりも現在の返済能力を重視する会社を選ぶ
- 複数の自社ローンを比較し、条件や金利を確認する
- 口コミや実績を調べて信頼できる会社を選択する
安定した収入と返済能力をアピールする
カーローン審査では、申込者の返済能力が最も重視されます。任意整理中であっても、安定した収入と計画的な返済姿勢を示すことで審査通過の可能性が高まります。
安定した収入を証明することができれば、審査に通る確率は上がります。収入証明書や雇用証明書など、収入を明確に示すことができる資料を準備しましょう。
ポイント
- 収入証明書や雇用証明書を提出し、安定した収入源があることを示す
- 家計簿などで支出管理状況を説明し、返済余力をアピールする
借入額を抑える
借入額が少ないほど返済負担は軽くなるため、審査に通りやすくなります。
以下の方法で借入額を抑えることができます▽
- より安価な車種を選ぶ
- 頭金を多めに用意することで借入額を減らす
金融機関からのリスク評価が低くなり、審査通過率が上昇する
信用回復への努力を続ける
任意整理中でも着実に返済を続けることで信用情報の改善につながります。
信用情報機関には事故情報(ブラックリスト)が登録されますが、この情報は任意整理完了後5~7年程度で削除されます。それまでの間も以下の努力が重要です。
- 既存の借金返済を滞りなく行う
- 金融機関との信頼関係を築くため誠実な対応を心掛ける
着実に返済を重ねてきた人は審査で有利になります。
任意整理中に通常のカーローン審査に通過するのが難しい場合の対処法
任意整理中は信用情報に事故情報が登録されるため、通常のカーローン審査に通るのは非常に難しいとされています。しかし、車が必要な場合には、以下のような代替手段を検討することが可能です。
中古車のオートローンを検討する
中古車販売店が提供するオートローンは、新車ローンよりも審査基準が緩い場合があります。中古車は購入価格が低いため、借入額を抑えられる点が審査通過の可能性を高めます。
ポイントとして収入証明書や支出管理状況を提出し、返済能力を具体的に示しましょう。また、頭金を多めに用意して借入額を減らすことで審査通過率が上がります。
審査基準が柔軟な販売店や自社ローンを提供している業者を選ぶことも大切です。
中古車の場合は新車に比べて購入価格が低く抑えられるため、ローン審査の基準が緩くなる傾向にある
参考情報:審査通過率の高い中古車販売店とはどこか?
いくつかおすすめがありますが、中古車販売店「オトロン」の自社ローンは、審査通過率が非常に高くなっています。
オトロンでは独自の審査基準を設けており、ブラックリストに載った過去があっても、今後の支払い可能見込みで判断するため、審査に通りやすいのが特徴です。
家族名義でローンを組む
任意整理中でも信用情報に問題のない家族名義でカーローンを申し込む方法があります。家族が安定した収入と信用力を持っている場合、この方法で審査に通る可能性があります。
注意点
- 家族名義でローンを組む際は、返済計画をしっかり立てて家族に負担がかからないよう配慮する
- 契約者本人の名義で引き落とし口座を設定し、返済責任を明確化する
この方法は家族間で信頼関係が必要であり、慎重な話し合いが求められます。
完済までカーリースで乗り継ぐ
カーリースは車両購入ではなく利用権を借りる契約であり、頭金不要かつ審査基準が比較的緩い場合があります。任意整理中でも利用できるケースがあるため、有効な選択肢です。
メリット
- 頭金不要で初期費用が抑えられる
- 審査基準が簡易的で利用開始までの手続きがスムーズ
ただし、リース期間終了後には車両返却が必要となり、維持費や修理費などは自己負担になる点に注意してください。
リース料金は月々の固定費となりますが、初期費用や維持費が抑えられるメリットがあります。
カーシェアリングやレンタカーを活用する
カーシェアリングやレンタカーは所有せず必要なときだけ車を利用できるサービスです。頻度や距離によっては所有よりも経済的になる場合があります。
なお、家族や友人から車を借りるのは、大きなトラブルになる可能性があるため辞めておきましょう。
中古車を一括購入する
ローンではなく、中古車の一括購入も選択肢です。一度に全額支払うことで信用情報への影響なく車を手に入れることができます。
ただし、購入後の維持費や保険料などについて計画的に管理する必要があります。
まとめ
任意整理中にカーローン審査に通ることは難しいですが、自社ローンや適切な準備によって可能性はゼロではありません。
ただし、高金利や支払い負担増加といったリスクも伴うため、慎重な計画が必要です。少しでも審査の通過率を上げたいなら、安定した収入を示すために雇用契約書や給与明細を準備し、頭金を用意することも審査通過のポイント。
信用回復には時間が必要ですが、地道に努力すればカーローン審査に通る可能性を高めることができるでしょう。